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流涙について

涙は、上瞼にある涙腺から絶えず分泌されていて、眼表面を潤して目の乾燥を防いでいます。
眼表面を覆うように流れた涙は、その後、目頭にある涙点に流れ込み、涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻腔に排泄されます。涙点から鼻涙管までを涙道を呼びますが、このどこかに障害(涙道障害)があって、上手く涙が排出できなくなると、まぶたの外に涙が溢れてきます。これを流涙といいます。
他にも、目の表面の病気で涙が分泌過多になって流涙が生じることもあります。

流涙の原因

流涙の主な原因は2つあります。

1)涙道障害

涙道(涙点、涙小管、涙嚢、鼻涙管)のどこかに閉塞や狭窄が生じて、涙が正常に排出されない状態です。

2)結膜炎、角膜炎、ドライアイ、逆さまつげやゴミが入った、などの目の表面の病気

角膜や結膜に障害があると、それが刺激となって涙が過剰に分泌されることがあります。

赤ちゃんの流涙

出産後から流涙や目やにが持続する場合は、先天性鼻涙管閉塞症かもしれません。
これは、本来鼻涙管が鼻腔に開口しているところが、生まれたときに閉塞しているために起こります。
生後12ヶ月までに9割以上は自然治癒しますので、涙嚢マッサージなどをして様子を見ることが多いですが、場合によってはブジーという針金のような器具で開通させる治療を検討することもあります。
涙嚢マッサージは正しく行わないとほとんど効果がありませんので、担当の医師または看護師から詳しい説明をお聞きになり、その説明に従って正しく行って下さい。

流涙の検査

    細隙灯顕微鏡検査

  • 眼科の診察ではよく行う一般的な検査です。涙の量を直接観察したり、涙の分泌過多を引き起こす眼表面の疾患を診断するのに有用です。

  • シルマーテスト

  • 目に検査用の濾紙を接触させ、貯留している涙液量を定量的に計測します。5分程度で終了します。

  • 涙道通水検査

  • 涙点から鼻腔まで、涙道に閉塞や狭窄がないかを調べるための検査です。生理食塩水を涙点より注入して、食塩水が鼻腔に達するかを確認します。

  • 涙道内視鏡検査

  • 涙点から挿入ができるような細い内視鏡を用い、涙道内を観察し、閉塞しているところがないかを直接確認する検査です。涙道周囲と涙道に麻酔し、検査を行います。

  • 鼻内視鏡検査

  • 鼻用の内視鏡を鼻腔から挿入し、鼻腔側から涙道を観察する検査です。鼻腔の粘膜に麻酔をしてから検査を行います。

流涙の治療

涙道障害による流涙の治療には主に3つの治療法があります。

    1)涙道プロービング

  • 涙道が閉塞している部分にブジーと呼ばれる針金のような細い器具をあて、閉塞部を開通させる方法です。乳児の先天性鼻涙管閉塞症でたまに行うことがありますが、大人の場合は最近はあまり行われなくなりました。

  • 2)涙管チューブ挿入術

  • 涙道内視鏡を用いて涙道の中を観察しながら、専用の涙管チューブを挿入し、涙道を再建する方法です。
    局所麻酔で行い、日帰り手術が可能です。挿入した涙管チューブは、2、3ヶ月間留置しますが、その間も涙管チューブは外からはほぼ見えませんし、日常生活も何ら支障なく送ることができます。また、涙管チューブの抜去は、外来で簡単に行うことが可能です。
    涙道内視鏡を使うことによって、涙道内を確認しながら、確実に涙道にチューブを挿入することが出来るようになりました。内視鏡を用いずにチューブを挿入していた頃に比べて、涙管チューブ挿入術の成功率は高まったと言われています。

  • 3)涙嚢鼻腔吻合術

  • 閉塞しているところの癒着がひどいなどの理由で、涙管チューブが挿入できない、または再発を繰り返すような場合には、別のところに鼻腔への通路を新しく作る必要があります。この手術を涙嚢鼻腔吻合術といいます。
    目頭を切開する鼻外法と鼻の中から鼻内視鏡を用いて行う鼻内法があります。この手術は当院では行っておりませんので、然るべき施設にご紹介致します。

涙液分泌過多による流涙は、その原因となっている眼表面の疾患の治療が主体となります。眼表面の疾患の治療法については、角膜、結膜疾患の項をご覧下さい。

流涙の治療も日進月歩であり、今まで長い間悩んでこられた症状を治せることも少なくありません。流涙でお悩みの方は、眼科で詳しい検査を受け、治療の適応がないか相談されることをお勧めします。

執刀医について

  • 涙道手術執刀医岩崎明美

  • 職歴

    平成10年3月群馬大学 医学部卒業
    平成10年5月 深谷赤十字病院眼科勤務
    前橋赤十字病院眼科勤務 (医長)学
    群馬大学付属病院眼科勤務
    平成21年4月 宮久保眼科勤務
    平成27年9月 おおつき眼科 非常勤